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あさりちゃん

母「もしもし?あんた今どこおっとね?」世「宝塚です。」 中村です。ちょうど花組さんを観に行ってたんですけどね、こんなタイミングで電話があると私がいつも宝塚にいると誤解されてしまうわ。……いつもはいませんよ!?破産しちゃう。

室山まゆみ先生の「あさりちゃん」が100巻という歴史に残る巻数を最後に最終回を迎えました。

あさりちゃんは私が生まれる前から連載を開始していた小学四年生の悪ガキあさりを主人公にしたギャグ漫画です。はっきり名言しますが、あさりちゃんと出会ってなかったら私は漫画家にはなっていませんでした。目指そうとも思わなかったでしょうしそもそも絵も描かなかったかもしれません。

私が保育園に上がる前の当時、父は大阪に単身赴任中で家に帰って来る毎のお土産の一つがあさりちゃんのコミックスでした。何で漫画がお土産なのかは分かんないんですけど気づいたら1巻から家にあったのでそもそも姉が集めてたのかもしれないんですけど私はとにかく父のお土産=あさりちゃんとインプットしていていました。

佐賀の田舎に居て、漫画の中のあさりちゃんはとにかく憧れの存在でした。所謂少女漫画のキラキラしたヒロインとお団子頭の悪ガキあさりは私の中では同格だったのです。家の母はあまり華美な物を好まない人なんで余計にそう思ったのですが、タタミのネグリジェ、両端にフリルの付いた枕にベッド、小学生にして学校帰りの買い食い(しかも食べた事ないハンバーガーとか!)おやつに普通に出てくるイチゴのショートケーキ…東京の子はこんなに素敵な生活を送ってるのか!ととにかく浜野家が眩しかった…

あさりちゃんの中に入ってみたくて、浜野家を中村家に見立てて漫画を描いたりしました。あさりちゃんはもちろん私でタタミは姉でパパママは父母、あぶれた妹は不参加(笑)。何でか作品のチョイスは食べれる野草を探してあさりがお腹を壊す回だったんですけど。それがとにかく難しくて、短いページで丸写しだったにも関わらず完成させる事が出来ませんでした。素人とプロはこんなに違う…!漫画家という職業を強く認識した瞬間でした。

話飛んで、どうもあさりちゃんは雑誌というものに連載されているという事を知った私は母に頼んで雑誌を買ってもらいました。今思えばそういう事に厳しい母がよく漫画雑誌買ってくれたなあと思いますが真面目な姉が漫画読んでても真面目だったので大丈夫と判断されたのかも…姉だけ例外だっただけですけどね!それで買ってもらった雑誌が今はもう無いんですけど「ぴょんぴょん」というコロコロの女の子版みたいな雑誌です。そのぴょんぴょんのあらゆる漫画にドハマりしてしまって模写をしまくり、私の今の絵柄の基礎が出来ていくのですけれども、あさりちゃんを入り口にした私の漫画道はそこから枝分かれして行くのでした。

あさりちゃんで覚えた言葉たくさんあります。前述したネグリジェ、ビフテキ、アラザン、アーガイル、ペアルック、フラッペ、マンドラゴラ、ブティック…どれも現物は見た事ありませんでしたが(マンドラゴラに関してはこの先も見れるかどうか)あさりちゃんを通して見るたくさんの未知なる物達は子供の私にはどれも羨望の対象でしたね。どれも当時佐賀にはないんじゃないかとも思ってましたし。

私も大きくなり、他の漫画にも興味を持つようになり、いつしかあさりちゃんを毎巻購入する事はなくなっていきました。多分60巻くらいまでは追いかけていたと思うんですけど…それからはたまに見かける巻数を購入するに至っていたのですが、いつしか読者のページが出来、ネタを公募していたり、イケメンが増え、流行の服を着…時代の変化に柔軟に対応して変化していくあさりちゃんを不思議と悲しいとも寂しいとも思いませんでした。あさりちゃんは昔からそうだったからです。室山先生のすごい処はいつの時代もその時代に合ったあさりちゃんを描いている事です。けれど一貫してあさりは悪ガキですしタタミは意地悪ですしさんごママは最強ですしいわしパパは空気ですしうにょはにょんにょんですし、いつの時代もちゃんと浜野家は生きているのです。だから昔から読んでいる人も途中から入って来る人も誰でもあさりちゃんの世界に入って行ける。あさりちゃんはいつも読者と並走しているから。

私には到底出来そうにもないのですが、私も読者にいつまでも愛される作品を描……うーん、やっぱりあさりちゃんに関しては私はどこまでも読者側なので作家側に立つ事は出来んなあ。あさりちゃんの描き真似をして漫画家になったのに変な話ではあるんですけど何でかな。それだけ同じ立場でものを言うのもおこがましいとかでは無くて本当に私にとってのあさりちゃんは只々好きな漫画だったのです。

室山先生、長い間楽しい時間を与えて下さって有難うございました。あさりちゃんが終わってしまうのは寂しいですが、新作を心待ちにしております。

ところで100巻という多くの中から1冊コレーと選ぶなら私は14巻。なんかあさりちゃんの思い出は作品に出てくる食べ物とリンクする事多いんですけど…歯科検診の為にママが家じゅうのお菓子を隠しちゃうんですけど、まあこれが凄い量で。東京の家にはこんなにお菓子が置いてあるの!?とこれまた田舎の子供の憧れ心をくすぐりまくり、小6のタタミがおこづかいでたくさんのケーキは買うし、あさりが空腹のあまり自分で描いたケーキの絵すら美味しそうで…私は今でもこの話を読むとハアァ~ンとなります。缶を抱えてあさりが食べてたクッキー、度々出てきた柔らかそうなあんまん…いばらの家で出てきた豪華なおやつ…あさりが一口で食べたホールケーキ…鍋からすすってた味噌汁……ハアァ~ン

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コメント

中村先生、お久しぶりです(^^)/

今日は中村先生のお誕生日ですよね?ハッピーバースデーですぞ(*^o^)/\(^-^*)

今年もまた素敵で楽しいことがたくさんある一年でありますように…(*^▽^)/★*☆♪

ザ花も楽しみに待ってます。お体に気をつけて頑張って下さいね(`・ω´・)b

投稿: チョロ助 | 2014/04/05 00:14

チョロちゃんこんばんわ~
そうです!しごしごは私のしょっぱい誕生日です!
ありがとうございます~健康に漫画描けるよう頑張ります
ザ花もよろしくお願いしまーす(◎´∀`)ノ

投稿: 世子 | 2014/04/16 21:02

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